英語の手紙を書くとき、最初の”Dear”に迷ったことはありませんか?
誰に、どんな気持ちで書くかによって、選ぶ言葉や雰囲気が少しずつ変わってきます。
今回は、英語の手紙で印象をよくするための”Dear”の使い方や、おしゃれな書き方・締め方のルールを、やさしく丁寧にご紹介します。
英語初心者の方でも安心して読めるように、具体例やコツもたっぷりまとめています。
英語の手紙における「Dear」の意味と役割

「Dear」の直訳と英語圏でのニュアンス
“Dear”は、日本語でいう「親愛なる」や「〜様」にあたる言葉です。
でも、実際にはもっとカジュアルな意味で使われることも多く、「こんにちは」や「やあ」のような柔らかい挨拶にもなります。
特にイギリスやアメリカでは、手紙やメールの冒頭で”Dear〜”と書くのは、形式にとらわれない温かな気遣いの表現とされており、親しみや礼儀をバランスよく伝えられる方法として浸透しています。
また、書く相手との距離感に応じて、”Dear Emily”のように名前を添えたり、”Dear Professor”のように肩書きをつけることも一般的です。
日常のカジュアルなやりとりから、ビジネス、感謝や謝罪の手紙まで、幅広いシーンで使えるのが”Dear”の魅力でもあります。
「Dear」と「To」はどう違う?使い分け方のコツ
“To”は宛先の名前を書くときに使いますが、感情がこもりにくく、やや事務的な印象になりがちです。
例えば、社内メモやシステム通知などでは”To: All Staff”のように使われることが多く、どちらかといえば連絡事項を伝えるためのラベルに近い役割を持ちます。
一方”Dear”は、相手への敬意や親しみを込めやすく、手紙らしい温かみが出ます。
名前だけでなく、感情や関係性を含めたメッセージの導入として自然に馴染むので、個人的な手紙にはとくにおすすめです。
迷ったら”Dear”を選ぶと失敗しにくいですよ。
書き出しで失敗しないために知っておきたいマナー
「Dear」を使わないと失礼?使わない場合の対処法
親しい友達やSNSでのやりとりなら”Hi”や”Hello”もOKです。
カジュアルなチャットや、やりとりが頻繁な同僚同士では、”Hey”や”Hi there”のような少しくだけた表現も自然です。
ただし、初対面の相手やビジネスでは、”Dear”を使うのが無難です。
特にメールでの第一印象はとても大切なので、少し丁寧すぎるくらいでちょうどいいこともあります。
状況に合わせて使い分けていきましょう。
宛先別に見る「Dear」の使い方と例文集

友人・家族に向けたカジュアルなDearの使い方
Hope you’re doing well! I wanted to write and catch up a little since it’s been a while. How have things been on your end lately? I always enjoy hearing your news and updates.
→ 日本語でいう「○○ちゃん、元気にしてる?」のような気軽な始まりです。
友人や家族に対しては、かしこまりすぎず自然体なフレーズで気持ちを伝えるのがポイントです。
“Just thinking of you today.” や “Sending you warm hugs from here.” のように、優しい一言を添えるとよりあたたかく伝わります。
恋人・パートナーへのロマンチックなDear表現
I’ve been thinking about you all day. Every little thing reminds me of you, and I can’t wait to see you again.
→ ちょっと照れくさいけれど、気持ちが伝わるフレーズです。
恋人やパートナーには、自分の気持ちを素直に表現することが大切です。
“You mean so much to me.” や “You’re always in my heart.” など、短くても心のこもった言葉が響きます。
先生・恩師への丁寧な書き出しのポイント
Thank you for your kind support during my studies. Your guidance has been invaluable, and I truly appreciate all the advice you’ve given me.
→ 先生や指導者には敬意をこめて”Professor”などを忘れずに。
さらに、少しでも感謝の具体的な内容に触れることで、誠実な印象になります。
“Your lectures helped me grow both academically and personally.” のような表現もおすすめです。
上司・ビジネス相手に向けたフォーマルなDear
I am writing to inquire about our upcoming meeting. Please let me know if there have been any updates or changes to the schedule.
→ きちんとした印象を与えたいときに使います。
ビジネスシーンでは、相手への配慮と丁寧さを意識した書き出しが大切です。
“I hope this message finds you well.” や “Thank you for your time and support.” を添えるとより好印象です。
名前がわからない相手への宛名の書き方(Sir/Madamなど)
I would like to apply for the position currently listed on your website. I have attached my resume for your consideration and would be grateful for the opportunity to speak with you.
→ 採用応募などで相手が不明なときによく使われる書き出しです。
相手が誰かわからないときでも、丁寧に自己紹介や目的を明記することで、印象が大きく変わります。
“I am excited about the possibility of contributing to your team.” のような前向きな言葉も効果的です。
手紙の目的別に使える「Dear」のバリエーション

お礼の手紙に適したDearと書き出し文例
Thank you so much for your wonderful gift. I truly appreciate your kindness and thoughtfulness. Your present brought me so much joy and brightened my day. I feel very fortunate to have someone as considerate as you in my life.
→ “Thank you”の気持ちが伝わる冒頭にしましょう。
ちょっとした感謝でも、気持ちを丁寧に伝えると、より心が温まる手紙になります。
お祝い・報告の手紙でのDearと導入フレーズ
I have some exciting news to share! I’ve recently accepted a new position at a company I’ve always admired. I’m thrilled about this opportunity and wanted to tell you right away.
→ 嬉しい報告のときは明るく元気なトーンが◎。
“I wanted you to be the first to know!” のように気持ちを込めると、相手にも喜びが伝わります。
クレーム・お願いの手紙での丁寧な書き方
I recently purchased your product and would like to report an issue that I encountered. Unfortunately, the item arrived damaged, and I am hoping you can assist me in resolving this matter promptly.
→ 丁寧な言葉づかいを心がけるのがポイントです。
“I appreciate your attention to this matter.” のような一言を添えると、より柔らかい印象になります。
お詫びや返信の手紙での気遣いある表現
I sincerely apologize for the inconvenience caused. It was never my intention to cause any trouble, and I deeply regret any frustration this may have brought you. Please allow me to make it right.
→ 相手の立場に配慮した文章で始めると好印象です。
“Thank you for your patience and understanding.” など、気遣いの言葉で締めるのも効果的です。
「Dear」の後に続ける自然な書き出し文例

最初の1文が大切!自然に始めるフレーズ集
・I hope this message finds you well.
・How have you been lately?
・I’m writing to you because…
手紙の目的に合わせた冒頭文テンプレート
・Thank you for your kind letter.(返事の時)
・I would like to ask you about…(依頼の時)
・Congratulations on your recent achievement!(お祝いの時)
英語ネイティブが好む自然な入り方とは?
短くてやさしい言い回し、また相手のことを思いやる言葉が好まれます。
形式的すぎず、気持ちがこもった書き方を意識しましょう。
たとえば、”I hope you’re having a great day.” や “Just wanted to say hello and see how things are going.” のような文章は、相手に親しみと安心感を与えることができます。
また、最近会った出来事や共通の話題をふまえて書き始めると、自然な流れになります。
“It was so nice catching up with you last weekend.” や “I was thinking about our conversation from the other day.” なども使いやすいです。
相手との関係性に合わせて、温度感のある書き出しを選ぶと、読んでいて心地よい手紙になります。
やさしく語りかけるようなトーンを意識すると、英語に自信がなくても好印象を与えやすくなります。
おしゃれに見える「Dear」のアレンジアイデア

愛称やニックネームを使った親しみのある書き出し
Hey sweetie!
How’s your week going so far? I saw something today that reminded me of you and couldn’t help but smile.
→ 本当に親しい相手なら、あえてフレンドリーに始めてもOK。
また、”Hey sunshine!” や “Hello you!” などの少しユニークなニックネームを入れることで、相手にとって特別感のある始まりになります。
恋人や親しい友達とのやりとりでは、堅苦しさを取り除いた、明るくて親しみやすい語りかけが好まれます。
「Dear my 〜」の使い方と使っていい場面・悪い場面
“Dear my friend”のような表現は、日本人には自然でも英語ネイティブには少し不自然です。
英語では所有格(my)と”Dear”を一緒に使う場合、語順を変えて”My dear friend”のように書くのが正解です。
特にラブレターや感謝の手紙などでは、”My dear mother”や”My dearest Emily”のように感情をこめて表現することができます。
ただし、ビジネスの文脈や、あまり親しくない相手には避けたほうが無難です。
カジュアルな雰囲気を出す代替フレーズ(Hi, Helloなど)
カジュアルなメールやチャットでは”Dear”でなくても大丈夫です。
特に職場でのちょっとしたやりとりや、SNSでのメッセージでは、これらのカジュアルなフレーズが使いやすく、フレンドリーな印象を与えます。
ただし、フォーマルな文書や初対面の相手には向かないので、TPOを見極めましょう。
SNS・メッセージカードで映える表現
→ 特別感のある言葉で気持ちを伝えましょう。
こうした表現は、誕生日カードやお祝いメッセージ、バレンタインのメッセージなど、相手を喜ばせたいシーンにぴったりです。
少しロマンチックな響きがあるので、友達やパートナーへの気持ちをまっすぐ伝えたいときに効果的です。
英語の手紙をスマートに締める結びのフレーズ集
フォーマルな締め方(Sincerely, Yours faithfullyなど)
・Sincerely,
・Yours faithfully,
・Respectfully yours,
→ ビジネスや公式な場面では必須の表現です。
特にイギリス英語では”Yours faithfully”が一般的で、アメリカ英語では”Sincerely”がよく使われます。
相手の名前がわかっているかどうかで、使い分けるのがポイントです。
丁寧さと格式を保ちたい場合は、”Respectfully yours”のような表現も効果的です。
親しい相手向けのセミフォーマル締め方(Kind regardsなど)
・Kind regards,
・Best wishes,
・Warm regards,
・All the best,
→ ほどよく丁寧で、やわらかい印象になります。
ビジネスでも使いやすく、友人や知人に送るときにも自然な印象を与えます。
“Warm regards”は少し親しみを加えたいときにおすすめ。
“All the best”はカジュアルすぎず、ポジティブな印象を残したい場面で便利です。
おしゃれで印象的な個性的な締め(Cheers, With loveなど)
・Cheers,
・With love,
・Yours truly,
・Stay awesome,
→ 気取らない、でも温かみのある終わり方です。
“Cheers”は友人や同僚との親しみのあるやりとりにぴったりです。
“With love”は恋人や家族に心を込めて伝えるときに使われます。
“Stay awesome”のようなフレーズは、SNSやカジュアルな手紙でも人気があります。
遊び心を持たせたいときに活用できます。
海外トレンドの結びフレーズ紹介
→ 海外SNSやレターでもよく見かける、今っぽい表現です。
特に女性同士の手紙や、親しい友達とのやりとりに使うと雰囲気がやわらかくなります。
相手を思いやる気持ちや明るい気分を伝えることができるため、カードやお祝いメッセージにもぴったりです。
英語手紙における封筒の書き方と「To/From」の使い方
封筒に名前や住所を書くときの基本ルール
・From: 自分の名前と住所
左上にFrom、右下にToを書くのが一般的です。
これは日本と異なり、英語圏では差出人(From)が封筒の左上、宛先(To)が中央または右下に配置されるのがマナーとされています。
ビジネス用の封筒では、会社名や部署名も忘れずに記載し、役職がある場合は名前の前に加えると丁寧です。
住所は略さず、建物名・通り名・都市名・郵便番号を正確に書くようにしましょう。
プレゼントに添えるカードの「To/From」表現例
・To: Mom / From: Emi
・To: My Best Friend / From: Me
・To: My Lovely Sister / From: Your Big Bro
→ 可愛い文字やイラストを添えると気持ちが伝わりやすいです。
ハートマークや星、季節のイラストを添えると、カードの印象がぐっとやさしくなります。
手書きで丁寧に書くと、より気持ちがこもった印象になり、特別な日には一層喜ばれるポイントになります。
特にバレンタインやクリスマス、お誕生日などのメッセージカードでは、ひと工夫あると忘れられないギフトになります。
宛名や差出人の書き方マナーと注意点
・敬称をつける(Mr. / Ms. / Dr. など)
・表と裏で間違えないように記入(特に国際郵便では重要)
・筆記体で書く場合は読みやすさを意識し、崩しすぎないように注意
・郵便番号や国名などの表記も忘れずに(海外宛てでは英語で書く)
・名前に敬意を込めるため、略さずフルネームで記載するのが理想的です
よくある疑問Q&A|英語の手紙とDearの使い方
「Dear All」って正しいの?ビジネスで使える?
社内メールなどではOKですが、手紙にはやや不向きです。
複数宛てでもできるだけ具体的な名前を書くのが親切です。
「To whom it may concern」は今も使う?
少し古い表現ですが、相手が完全に不明なときはOK。
なるべく担当部署名や役職名を入れられるとベターです。
「Mr./Ms.」とDearの併用ルール
相手の性別がわかっていれば”Mr.”や”Ms.”を使います。
迷うときは”Dear First name + Last name”でも構いません。
Dearで始めたらどんな締め方にすべき?
・”Dear + 名前”で始めたら → “Sincerely,” “Best regards,”などが自然
・”Hi + 名前”で始めたら → “Cheers,” “Take care,”などカジュアル寄りに
まとめ|Dearを上手に使って伝わる&おしゃれな英語手紙を
英語の手紙は、書き出しの”Dear”と、締めくくりのフレーズで印象が決まります。
相手に合わせた言葉づかいや、気持ちが伝わる表現を取り入れるだけで、ぐっと素敵な手紙になります。
初めて英語で手紙を書く方も、ぜひ今回のポイントを参考に、心を込めて書いてみてくださいね。